夫が亡くなった場合、残された妻や子どもが受け取れる遺族年金について、わかりやすく説明します。手続き方法や受け取り額の目安も紹介。
更新日:2026-03-31
遺族年金とは、家計を支えていた家族が亡くなった場合に、その配偶者や子どもが受け取ることができる年金制度です。夫が亡くなった時点で、妻が仕事をしていなかった場合や、子どもがまだ小さい場合など、夫の収入に頼っていた遺族の生活を守るためのしくみです。
夫が会社員だったか自営業だったかによって、受け取れる遺族年金の種類が異なります。会社員なら「遺族厚生年金」、自営業なら「遺族基礎年金」が対象となります。どちらの制度に該当するかで、もらえる金額や条件が変わってくるため、注意が必要です。
会社員として厚生年金に加入していた夫が亡くなった場合、妻は「遺族厚生年金」を受け取ることができます。この年金は、亡くなった夫が受け取っていたはずの厚生年金の約3/4の金額が目安となります。
例えば、月額20万円の年金を受け取る予定だった夫の場合、妻が受け取れる遺族厚生年金は約15万円程度になります。さらに、子どもがいる場合は「遺族基礎年金」も一緒に受け取ることができます。子ども1人なら月額約2万円、2人なら約4万円が加算される仕組みです。
自営業や農業をしていた夫が亡くなった場合、妻が受け取れるのは「遺族基礎年金」です。この年金は、子どもがいることが受け取りの条件になります。子どもがいない場合は、遺族基礎年金は受け取ることができませんので注意してください。
遺族基礎年金の金額は、子ども1人なら月額約10万1,000円(令和6年度)、2人なら約12万3,000円となります。子どもが増えるごとに加算されていきます。受け取りは、子どもが高校を卒業するまで(18歳の春まで)続きます。
妻が遺族年金を受け取るためには、いくつかの条件があります。まず夫が年金に加入していて、一定期間保険料を納めていることが必要です。会社員であれば、厚生年金の加入期間が重要になります。
また、妻の年齢や夫との婚姻関係の長さも関係します。一般的に、妻が55歳以上であれば遺族厚生年金を受け取りやすくなります。ただし詳しい条件は複雑なため、夫が亡くなったら住んでいる市区町村の役所か、年金事務所に相談することをお勧めします。
遺族年金を受け取るには、市区町村役所または年金事務所に手続きを行う必要があります。一般的に必要な書類は、亡くなった人の年金手帳、戸籍謄本(死亡が記載されたもの)、妻の戸籍謄本、夫の住民票など役所が指定したものです。
お子さんがいる場合は、お子さんの戸籍謄本や世帯票なども必要になることがあります。手続きは亡くなってから14日以内に済ませることが大切です。期限を過ぎると、遺族年金を受け取る権利を失うこともあるため、早めに手続きを進めることをお勧めします。
遺族年金は、一般的に月単位で計算され、2ヶ月ごとに4ヶ月分がまとめて支払われます。例えば、4月と5月分が6月に、6月と7月分が8月に受け取る仕組みです。銀行口座への振り込みが基本となります。
重要な注意点として、妻が働いて収入を得ると、遺族年金が減額されることがあります。また、妻が再婚すると遺族厚生年金は打ち切られます。一方、子どもの遺族基礎年金は引き続き受け取れる場合もあります。制度の詳しい内容については、専門家に相談することをお勧めします。
Q:遺族年金は税金がかかるのでしょうか?
A:遺族年金は税金がかかりません。所得税や住民税の対象にはならないため、確定申告をする必要もありません。
Q:自分が年金をもらいながら遺族年金ももらえますか?
A:可能な場合があります。ただし、夫の遺族厚生年金と妻自身の老齢年金の両方をもらう場合は、どちらか一方の受け取り額が制限されることがあります。
Q:もし受け取り忘れていたらどうなりますか?
A:5年以内なら遡って受け取ることができます。ただし、期限を過ぎると受け取り権が消滅するため、気付いたら急いで手続きをしてください。
⚠️ 本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の状況については、年金事務所・市区町村の窓口・専門家にご相談ください。