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繰り下げ受給はお得?65歳以降に受け取りを遅らせるメリット・デメリット

年金の受け取りを65歳から遅らせる「繰り下げ受給」について、メリット・デメリットを分かりやすく解説。具体的な金額例も紹介します。

更新日:2026-03-31

この記事の目次

  1. 繰り下げ受給とは何か
  2. 繰り下げ受給の大きなメリット
  3. 繰り下げ受給のデメリット
  4. 繰り下げ受給が向いている人
  5. 繰り下げ受給が向かない人
  6. 繰り上げ受給との違い
  7. 受給開始時期の決定時の注意点

繰り下げ受給とは何か

繰り下げ受給とは、年金を受け取り始める時期を65歳から遅らせる制度です。通常、公的年金は65歳から受け取ることができますが、この制度を使うと70歳まで遅らせることができます。

例えば、毎月20万円の年金をもらう予定の方が70歳まで5年間受け取りを遅らせた場合、その分の年金を後でまとめて受け取るのではなく、70歳からの毎月の受取額が増える仕組みです。つまり、長く働き続けたい方や、まだ年金が必要ない方にとって活用できる制度になります。

繰り下げ受給の大きなメリット

最大のメリットは、毎月の受取額が大幅に増えることです。1年遅らせるごとに、毎月の年金額が8.4%増えます。5年間(65歳から70歳)遅らせると、42%も増額になります。

具体例として、毎月20万円の年金を65歳からもらう予定だった方が70歳まで遅らせた場合、毎月28万4,000円(20万円×1.42)になります。その後は生涯この金額を受け取り続けます。

長生きすればするほど、トータルで受け取る年金額が増える可能性があります。また、現在も働いている方であれば、給料を得ながら年金も増やせるため、経済的に安定した生活を送れます。

繰り下げ受給のデメリット

最も重要なデメリットは、早く亡くなった場合に損をする可能性があることです。統計的には、男性は81~82歳、女性は87~88歳までに亡くなると、繰り下げ受給よりも65歳で受け取り始めた方が、トータルの受取額が多くなります。

また、受け取り開始までの間、生活費が足りない場合は別の貯蓄を取り崩す必要があります。貯蓄が少ない方には向きません。

さらに、健康状態に不安がある場合も注意が必要です。医師から余命宣告を受けた場合は、繰り下げのメリットが薄れます。

繰り下げ受給が向いている人

以下のような方は繰り下げ受給の活用をお勧めします。

①健康寿命が長い家族歴がある(親や祖父母が長生きしている)

②現在も仕事をしており、収入がある

③年金以外に貯蓄や資産がたくさんある

④90歳以上まで生きる可能性があると考える

こうした条件に当てはまれば、毎月の年金額が大きく増えることで、老後の生活が安定します。

繰り下げ受給が向かない人

以下のような方は繰り下げ受給を選ばない方が良いでしょう。

①貯蓄がほとんどない

②健康に不安がある

③家族に短命の人が多い

④65歳から年金で生活する予定

⑤すぐにお金が必要な状況

こうした場合は、65歳から年金を受け取り始める方が、生活が安定します。また、親族に健康寿命が短い傾向があれば、無理に遅らせる必要はありません。

繰り上げ受給との違い

逆に60~65歳未満で年金を受け取り始める「繰り上げ受給」という制度もあります。これは繰り下げ受給とは反対で、受け取り開始を早める代わりに、毎月の金額が減ります。1年早めるごとに4.2%減額されます。

例えば、毎月20万円の予定を60歳からもらい始める(5年間早める)と、毎月14万円に減ってしまいます。一度選択すると後から変更できないため、慎重に判断が必要です。

繰り上げ受給は、早期退職した方や、人生設計上すぐにお金が必要な方に向いています。

受給開始時期の決定時の注意点

年金受給開始時期を決める際は、単なる損得計算だけでなく、総合的な人生設計が重要です。年金事務所や専門家に相談することをお勧めします。

公式サイト「ねんきんネット」でも、自分の試算額を確認できます。また、市区町村の福祉事務所でも無料で相談に乗ってくれます。

家計状況、健康状態、家族構成を踏まえ、自分に最適なタイミングを選ぶことが大切です。60代前半のうちに一度、専門家に相談することをお勧めします。

⚠️ 本記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の状況については、年金事務所・市区町村の窓口・専門家にご相談ください。

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